増えている住宅購入の選択肢!新築 or 中古リノベーション
以前、結婚を機に念願の我が家を購入しようと検討していた友人がいました。彼は最初当然のように新築物件から探し始めて、大手のハウスメーカーへ相談に行き、希望に合った物件も見つけるところまで進んでいました。しかし、そこで親戚の人に「中古住宅のリノベーション」でもいいんじゃないか、と言われたそうです。
リノベーションって最近流行っていますよね。中古住宅には様々なデメリットやリスクがあることも確かですが、費用を抑えられるという点では魅力的なものがあります。僕の友人は悩んだ末、結局新築住宅ではなく、中古住宅を購入してのリノベーションを選びました。
新築と中古それぞれのメリット・デメリット
友人が選んだ中古住宅のリノベーションと僕が選んだ新築住宅、どちらにもいいところと悪いところがあります。そこで新築住宅と中古住宅、それぞれの違いについて見てみましょう。
まず最初の違いは当たり前ですが新たに家を建てるのか、既にある物件を購入するのか、ということです。そんなことはわかっている、と思われるかもしれませんがこの違いは非常に大きいです。
新築住宅だと「土地の購入」と「住宅の建築」を行うことになり、一方の中古住宅は「住宅の購入」を行って「リノベーション工事」をすることまでをセットとして考えています。土地の良し悪しは専門家でないとわからない部分が多く、形状や条例も住宅を建てる際の自由度に影響します。それなら中古住宅を購入した方が簡単なのでは?と思えますが、実は中古住宅の状態を正確に判断して購入するのは土地を選ぶ以上に難しいのです。
住宅の欠陥については「瑕疵」という言葉が使われますが、瑕疵は素人目には見つけられないものが非常に多く、専門家であっても工事してみるまでは内部の状態を完全に把握するのは困難な場合もあります。なので、購入後のリスクだけを考えれば中古住宅はあまりおすすめができません。
ですが費用まで含めて考えると、やはり新築住宅より中古住宅の方がリノベーション工事にかかる費用を含めても安く抑えられます。加えてリノベーションは政府や自治体が補助金・助成金を出していることもあるため、安く購入することを第一に考えるなら是非活用していきたいところです。
住宅は新築と中古どちらを選ぶべき?
さて、中古住宅を購入してリノベーションを行った僕の友人が今どうしているかというと、結局かかった費用は新築住宅並になっていました。それは購入後に瑕疵が発見されたためです。彼が購入した中古住宅には「瑕疵担保責任」がついていなくて、いざリノベーションをしようとしたときに見つかった瑕疵の修繕で思わぬ費用がかかってしまったんですね。
彼を見ていたからこそ、僕は中古住宅よりも新築住宅の方が安全という考え方をしているところもあります。
もちろん、自分にぴったりとフィットした中古住宅を見つけて購入し、リノベーションを行うことで高い満足感を得ることは可能です。ただリスクの面で見ると、まだまだ中古住宅は新築住宅に比べて保証が充実していません。例えば「品確法」は新築住宅にしか適用されませんし、「瑕疵担保責任」も中古住宅は新築住宅より短い期間に設定されることが多いのです。
総合的に見て、僕はリスクと費用から考えると新築住宅の方を選びたくなります。しかしこれはどちらかが絶対に優れているわけではなく、予算や希望の間取りなどから自分の希望にぴったりの住宅を見つけることが大切ですから、時間をかけて吟味していきましょう。